住宅コラム
住宅コラム8回目「立地条件を確認する」
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限定連載コラム8回目「立地条件を確認する」です。
五十嵐 宜しく御願いします。
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「敷地の立地条件」ということですが。
五十嵐 住まいの立地条件を確認する、ということは敷地の持つ特性や住宅用途の規制のある土地の見方を考える、ということです。
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なるほど。
五十嵐 以前、土地の探し方という回の時には住み方、スタイルで話をしましたが、今回は土地そのものの特性からの視点で提案させてください。 -
では御願いします。
五十嵐 今年は東日本の震災での地震や津波以外にも大きな台風や大雨などの被害もありましたね。住宅を建てるための土地の立地条件も大切な要素だと考えられる方も多くなって来ていると思われます。
現実に地域の特性によっては、比較的危険な土地に住宅を建てざるを得ない場合もあります。ですので、一概に言えないかもしれませんが、自然災害に対する備えは行政(役所など)の指導だけではなく伝承されてきた建物の造り方にも意味はあると思います。 -
なるほど。
確かに津波に対する言い伝えを守った地域は被害が少なかったり防風林が役立ったという話も聞きました。五十嵐 地域に根ざした工務店ならではの建物の考え方も参考にその土地の特性を生かした防災対策として建物の造り方も改めて見直すべきだと思います。
例えば、台風の直撃を受ける地域などは瓦を重くして屋根の損傷を少なくしてきましたが最近の屋根は地震対策のために屋根材を軽くした方が揺れには効果があるという考え方も加味して軽い瓦を釘止めしたり、スレートや鋼鈑等軽量屋根材が多く使われるようになってきています。 -
特に東京での地域性といいますと何かありますか? 五十嵐 先ずは道路の狭いいわゆる(狭隘道路)に隣接する土地も非常に多いので耐震性能はもちろんのこと、防火性能や防犯性能さらには避難の仕方まで考えての設計や施工が求められます。 -
なるほど他にもありますか?
五十嵐 東京でよく聞くのは、地盤調査の結果、脆弱地盤として地盤補強工事をするケースが以前より特に増えている現状がありますが地盤改良を適切に無駄なく行えるように地盤調査結果は慎重に見直し、必要であればスェーデン式サウンディング工法だけではなく超音波探査法も併用するなどで確認することもできます。
また地盤の補強法も地盤の表層改良や柱状改良法、鋼管杭、砕石地業や天然砕石パイルなどもあり検討すべきことは多いのですが要は住まいを建てるお施主様も地盤にも注意を向けていただく必要もあると思います。
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なるほど
五十嵐 傾斜地も多いと思いますが例えば造成済みの傾斜地を購入されたとしてもいざ建物を建てようとしたら、造成された擁壁、土留めの強度を確認しなくては建築許可が下りない。
あるいは最悪の場合、造成しなおす必要が出る事もあります。 -
とはいえ素人ではなかなか判断できないですよね?
五十嵐 土地を売買する不動産屋さんも建物や構造のプロではありませんので、やはり判断は簡単ではありませんが行政(役所など)に判断を仰ぐケースもありますのでぜひ確認いただきたいと思います。
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なるほど
五十嵐 お安い土地であっても造成費用が多く掛かってしまっては、却って高いものになってしまいます。
そして安心して住み継いでいって頂く為にも土地選びの際には、工務店を利用してください。(笑)
建物作りは土地の特性から始まるべきなのでしょう。
当社に限らず是非ともそういうことを良く理解してアドバイスをしてくれる工務店を選んでいただきたいと思います。 -
ありがとうございました。
五十嵐 ありがとうございました。
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