住宅コラム
住宅コラム6回目「土地の探し方」
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限定連載コラム6回目「土地の探し方」です。
五十嵐 宜しくお願いします。
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前回はライフスタイルに合わせた住宅を、という話でした。
五十嵐 はい、そうでした。
ご自分のライフスタイルに合わせた家、間取りなどを考えて、それを載せるための土地をさがしましょう、という提案でした。
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では早速、今回の「土地の探し方」について御願いします。
五十嵐 ご自分のライフスタイルに合った土地探しといっても簡単ではなく、出物というのも滅多にはありません。ただ土地の情報を集めていくことでご自分の中で将来永く住み続けられる土地に対する必要条件が整理されてくるといったこともあり、家づくりの一歩が進んだことになるのではないでしょうか?
自分に合った土地探しといった点では、利便性は第一条件としても予算に合わせるためにはどの地域になるのか、駅から遠いか近いかで駐車場や駐輪場のスペースの確保、また形状や方位によってプランも変わってくるので注意が必要です。 -
賃貸に比べて情報量が少ないので、分譲の土地となりますと、選択肢も少なくなり難しそうですが。 五十嵐 賃貸に比べると絶対数が少ない中でご自分と家族が永く住み続ける場所を探すのですから非常に難しいのも確かですね。ですがある意味では生涯の伴侶を見つけることにも似て新しいか、以前から知っているか、は判りませんが、出会いが待っているかも知れません。(笑)だからこそ、慎重且つ大胆な決断も時には必要ですしより永く住むための工夫なども大事です。 -
なるほど、では具体的にはどんな有効策、ノウハウがありますか?
五十嵐 すべての土地が正方形に近く整っているわけではありませんのでその土地の形を生かせるようなプランも必要な場合もあります。例えば、旗竿型の土地であった場合でも道に面したところにガレージ、その奥に門扉という造りだと訪問販売や新聞の勧誘なども減る傾向にあります。 -
なるほど。
五十嵐 他にも、旗竿地は容積率、建ぺい率を稼ぐことが出来ます。敷地全体にたいしての容積率と建ぺい率ですので、敷地延長分の割合を、そのまま纏めることが出来ます。
ですので、通常の正方形に建てるよりも大きな建物に出来ます。日当たりや、お隣との距離を考えたプランも考えられます。 -
そういえば、分譲住宅でも細長くするのではなく、旗竿地にして販売するところも増えましたね。 五十嵐 そうですね。
御宅の敷地延長分をお隣の敷地延長分を隣接させることで更に日当たりや解放感などその恩恵も大きく得ることが出来ますので。 -
他にも何か知恵で乗り切れるケースはありますか?
五十嵐 高低差のある土地も程度によっては上手に活用できます。道路より80cm~1cm程度の低い敷地でしたら造成するのではなく基礎を深く、高く作ってしまうのです。造成の手間が掛からない分だけ、費用を抑えて建てることが出来ます。
また、深くなった基礎の部分は、たっぷりとした収納スペースにもなります。
設置している道路によっては思い切って、2階に玄関を設置しても良いかもしれませんね。 -
なるほど。注文住宅の工務店ならではのアイディアですね。
五十嵐 これは工務店の施工におけるノウハウではないのですが、北側道路も、嫌われる土地だったりしますね。ですが、日当たりに関する斜線も容易にクリアできますので、場合によっては小屋裏なども広く取れる設計が出来ます。あるいは、そういう土地でも、北側に寄せて建てることで南側にプライバシーと日当たりを確保した庭や、リビングを確保することが出来ます。 -
なるほど
五十嵐 これらは、ある程度知られているノウハウですが、実際には簡単に判断しかねる物でもあります。不動産屋さんに上記のノウハウで「大丈夫ですよ」と言われて購入しても、実際に設計してみたら、ギリギリ無理だったりする事も当然あります。旗竿地の敷地隣接部分に車庫を作るとしても敷地延長部分の幅員によっては 屋根の柱の太さや、積雪が隣家に落ちないようにする配慮なども必要です。これなら車が置けると、幅だけで簡単に判断するのは禁物です。他にも同じようなことは幾らでもありますので。 -
あー、始まってから気がつく点も多そうですね。
五十嵐 前回と同じ話になってしまいますがやはり土地を購入する際には、是非、事前に工務店にご相談いただければ、と思います。無理ならば無理と伝えしますし、少しでも快適な住まい作りのホームドクターとして、きっとお役に立てると思いますので。 -
勉強になりました、有難うございました。
五十嵐 有難うございました。
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